プレビーム合成桁の計画方法、設計方法について
計画のポイント
- 縦断・横断勾配を活用し、桁高を確保することにより、主桁本数の低減を図る。
- 連続桁の特徴を活かし、最適な支間割を計画する。
- 自由度の高い桁配置を活かし、複雑な路面線形に対応させる。
① 桁高を確保し、桁本数の低減を図る
プレビームは桁高に制限を受ける条件下で比較的多く採用されています。その中でも制限が厳しければ、工事費は高くなり、制限が緩やかであれば工事費は安くなります。
桁高・主桁本数と全体工事費の関係
※桁高と支間の関係は、「 Q3-4」参照
縦断勾配を活用した桁形状による工事費比較
縦断勾配が山型勾配となる場合(縦断勾配の活用)
断面力が大きい支間中央部で桁高を確保することで、経済的な計画が可能になります。
② 連続桁の場合、最適な支間割を計画する
連続けたでは同一の橋長であっても、支間比率を調整することにより、径間部に作用するモーメントを低減できるケースがあります。
2径間連続桁のモーメント分布図
主桁本数や鋼材断面が減少し、さらに応力導入するプレビーム桁長も短くなるため、経済性が向上する。
3径間連続桁のモーメント分布図
支間割を調整する事で、より経済的になる。
縦断勾配を考慮した変断面桁を採用
③ 自由度の高い桁配置で、複雑な路面線形に対応する
複雑な平面線形への対応
大きな拡幅やバチ形状、曲線への対応が可能
- 大きな拡幅:主桁に枝桁を簡単に設置可能
- 幅員変化:大きな変化でもバチ桁配置にて対応可能
- 平面曲線:中間支点部での折れ桁にて対応可能
急な斜角への対応
枝桁を設け主桁本数、デットスペースを減少させた事例
デットスペースを最小限にした桁配置例
④ プレビームの計画の注意点
桁端の桁高の設定ポイント
- 支点部のせん断力は鋼桁腹板で負担する構造であり、端部の桁高が低くなる場合は、
鋼板厚を厚くして対応する。
※PC鋼材等の定着具の設置が必要ないため、支間長が長い場合でも構造高を低くすることが可能。
(最小桁高 600mm程度(床版上面~下フランジ下端)) - 落橋防止ケーブル等を設置する場合は、別途設置スペースに留意が必要です。
設計に関するお問い合わせ先
プレビーム振興会では概略検討のご依頼も承っています。
下記のお問い合わせから支間、幅員、桁高等を連絡頂ければ概略検討を行います。
- 北海道・関東地域 事務局 Tel. 03-3915-5394
- 東北地域 東北支部 Tel. 022-266-8887
- 東海地域 中部支部 Tel. 052-223-8211
- 北陸地域 北陸支部 Tel. 0763-22-6669
- 関西・中国・四国地域 関西支部 Tel. 06-6532-4174
- 九州・沖縄地域 九州支部 Tel. 092-431-7345